將棋必勝法 可章馬奇襲全書(神變 鞍馬八流)

將棋必勝法 可章馬奇襲全書(神變 鞍馬八流)

將棋必勝法 可章馬奇襲全書(神變 鞍馬八流)

著者:野田圭甫
発売所:東京可章馬研究會
発行日:大正15年11月5日発行

 表紙にはもともと書名がなかったのか、経年による劣化で消えたのか不明であるが、表紙から書名を読み取
ることができなかったので、扉を書名とした。
 本書は「可章馬上ノ巻」と「可章馬下ノ巻」の合本になっている。「可章馬上ノ巻」及び、「可章馬下ノ巻」
共にノンブルが(1)から始まっている。
 図面は途中からの変化図も含め記載されている。詰みまで記述されている場合ほとんどが5一で詰むようになっ
ており、詰将棋で言うところの玉座還元の趣向のようである。
 形幅 清著『大道棋奇策縦横』中の、藤倉 満筆による「大道棋の歴史 付、大道棋の文献」にある「大道
詰将棋・五目並べはインチキか 山田正雄(文芸朝日昭和三十九年八月号)」に次のような記述がみられる。
「大正十五年発行の≪可章馬奇襲全書≫を見ると≪神変・鞍馬八流≫という大時代がかった副題がつき、小型
本十四ページで定価は一円。」。
 ページ数は違うが、本書と同一書名であり、「可章馬奇襲全書」には様々なバージョンが存在したことがうか
がえる。
 今日まで「可章馬奇襲全書」の内容は明らかにされていなかったが、ここで初めて幻の書を紐解きたい。

 盤上再現にあたって、変化手順も全て記載した。
 後手番の場合、原書は初手三四歩として先手方を可章馬にしているが、再現盤では後手方にした。
 原書に、右、左、成、不成等の記述がない箇所があり、また、符号が誤っているものは、推測した。
 巻末に、「可章馬續編 詰将棋圖巧全集 (神變 桂馬八方)」として、14局の詰将棋が収録されているが、割愛した。

可章馬上ノ巻(一)先手可章馬 后手居飛車 原書では一部並ばない箇所あり
可章馬上ノ巻(二)先手可章馬 后手袖飛車
可章馬上ノ巻(三)先手可章馬 后手六筋早止
可章馬上ノ巻(四)先手可章馬 后手中飛車
可章馬上ノ巻(五)先手可章馬 后手蓑四間
可章馬上ノ巻(六)先手可章馬 后手三筋石田
可章馬下ノ巻(一)先手居飛車 后手可章馬





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